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Jekyll&&Hyde

昨日は晴れ、今日は朝。

「北朝鮮 "沈黙"の理由は?」

AI音声朗読の試み。
https://youtu.be/XRgVSgN2Ujw

北朝鮮 "沈黙"の理由は?」
(ここに注目!)
2017年01月30日 (月)  
出石 直 解説委員

去年、2度にわたる核実験や度重なるミサイルの発射で国際社会を挑発し続けた北朝鮮が、去年10月に弾道ミサイルを発射して以降、新たな挑発行為を行っていません。
北朝鮮の意図はどこにあるのか、出石 直(いでいし・ただし)解説委員です。


Q1.3か月以上も新たなミサイルの発射がないということですが、これはどう見れば良いのでしょうか。

A1.去年は2月に弾道ミサイルを発射して以降、10月まで毎月、多い月には5回もミサイルやロケット弾の発射を行っています。ところが去年10月20日に弾道ミサイルを発射し失敗して以降、3か月以上も新たなミサイル発射をしていません。“不気味な沈黙”と言って良いと思います。

Q2.沈黙しているのは、アメリカのトランプ政権が影響しているのでしょうか?

A2.トランプ政権の北朝鮮政策を見極めようとしている、という見方もできるかも知れませんが、もっとも大きいのは韓国の政治状況を意識してのことだと思います。


Q3.と言いますと?

A3.韓国の政治や世論は、北朝鮮の動向に大きく左右されます。韓国では“北風”と呼んでいますが、挑発が続けば北朝鮮脅威論が高まり、緊張が緩めば対話ムードが出てきます。韓国は今、パク・クネ大統領をめぐる一連のスキャンダルで、12月に予定されていた大統領選挙は前倒しされる見通しです。野党陣営はここぞとばかりに10年ぶりの政権奪還を狙っています。そんな時期に“北風”が吹けば北朝鮮への警戒感が一気に高まり、融和路線を掲げている野党陣営には不利に働いてしまいます。政権交代で融和路線の大統領の誕生を願っている北朝鮮としては、今は挑発を控えようと判断しているのではないでしょうか。

Q4.だからといって北朝鮮が核やミサイル開発をやめたというわけではありませんよね。


A4.その通りです。キム・ジョンウン委員長は、ことしの新年の演説で「ICBM大陸間弾道ミサイルの試験発射準備は最終段階にある」と述べていますし、その後も「いつでも発射できる」と繰り返しています。今の沈黙はあくまでも政治的な思惑でしかありません。3月には米韓の合同軍事演習が予定されていますし、韓国でのパク・クネ大統領の弾劾手続きや大統領選挙の動きを見ながら、新たな核実験やミサイル発射を行ってくる可能性は十分あります。こういう時こそ警戒を怠ってはならないと思います。

(出石 直 解説委員)

http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/sp/300/261833.html